お豆の季節。

こんばんは。

今日も夜通し生業。
お弁当は、赤いんげん豆のパスタにしようかと思っていたのに、うっかり寝過ごしてしまって作れず。
そんなわけで、お豆のサラダでも買おうと大井町のアトレに行ってみました。

が、これが、なかなかみつからない。
サラダ専門店にもない。
やっと成城石井で、“ひじきと”豆のサラダを発見。
なんか和風みたいだけど、まぁいいか、と買ってみました。

なぜ、こんなにお豆にこだわったかといいますと。
まずは、お豆が食べたい気分であったというのもあるのですが、それより重要なこととして、豆といえば冬である、ということを思い出したからなのです。
イタリアでは、ですけど。

もちろん、トスカーナ人は豆食いなので、年中食べています。例えば、お肉のセコンドのコントルノ(つけあわせ、のこと)なども、私は日本人なのでバターテ・アロスト(ロースト・ポテト)が大好きですが、彼らは白いんげん豆に塩胡椒とオリーブオイルだったり。フィレンツェのバルジェッロ美術館の裏にあるアックア・アル・ドゥーエというリストランテのつきだしのいんげん豆のペーストの絶品ぶりとか(余談ですが、この店は大好きでしょっちゅう行っていました。セコンドもよいのですが、何より、プリモとドルチェがよいのです。カジキマグロと緑胡椒のファルファッレは一度食べたら感動しますよ)。

ですが、ダニエーラ先生など、その他の地域のイタリア人にとっては、やはり冬のものという印象が強いようです。ほうれん草とお豆のサラダなど、冬の一皿なのではないかしら。

まぁ、お豆は乾燥保存できるので食べ物の減る冬に重宝だし、キリスト教では復活祭の前までは肉を食べられない期間でがあった、伝統的に冬によく食べられてきたのかもしれませんが。
ただ、おもしろいことに、中国薬膳でも、八宝粥など冬に豆料理を食べますが、このような洋の東西のリンクって結構あるのですよ。
ただ、イタリアは、中国のように、季節と健康と食を陰陽思想や五行思想のようなひとつの思想として体系化しておらず、あくまでも文字として残すまでもない常識、母から子に伝えられる知恵なので、あまり知られていないのですが。
そのへんをまとめてみようというのが、私のライフワークのひとつでもあります。