オリーヴオイルのある生活 1(ふりかえり)

先週の月曜日から、青山の某ワインスクールでの、
オリーヴオイルテイスターの基礎講座に参加している。
全6回の、今日は2回目が終わったのだが、
なかなかに学ぶことが多いので、気になったポイントを
忘れないように記録しておこうと思う。

そもそもいつ頃からオリーヴオイルが日本中で広く
利用されるようになったのか。
想像に易いのだが、1990年代中ごろ、いわゆる
イタめしブームのころである。
とりあえず、イタリア料理には、オリーヴオイルでないと
イカン、という認識が日本人に植えつけられたこの時期を、
第一次オリーヴオイルブームというらしい。

ちなみに、我が家では、オリーヴオイルの導入は
1980年代の後半からだった。
後にヨーロッパ食材の輸入会社始めた叔父の影響で、
地中海世界に縁がなかったわりには早めだったかもしれない。
とはいえ、戦時中生まれの母は、いきなりそんなものを
与えられても、どのように使えばよいのかわからずに、
やみくもに炒め物(肉野菜炒めや、ジャーマンポテトにも)に
使っていた。
その後、イタリアに家族旅行に行ったり、イタめしブーム
の影響で、多少レパートリーが増え、バルサミコ酢
合わせてサラダにかけたり、お店での見よう見まねで、
カプレーゼにかけてみたり。
あとはパスタ(主にスパゲッティとペンネ)に利用するなど。
とりあえず「エクストラ・ヴァージン・オリーヴオイル」
なるものが最高らしいということは聞き知っていたが、
産地や品種など考えたこともなかった。
私がイタリアに行く前、2000年前後までそんなかんじで、
おそらく、よほどのグルメのお宅や、地中海世界帰りの方以外、
多かれ少なかれこのような利用状況だったと思う。

ところで最近は、第二次オリーヴオイルブームであるらしい。
健康面でのオリーヴオイルのメリットなどもバックボーンに
あるのだろうが、もっと、産地や品種にこだわって、
オリーヴオイルを楽しもうという消費者が増えてきたという。
パンにオリーヴオイルをつけたり、調味料がわりに料理に
かけてみたり。もちろん、そのような消費者にターゲットを
絞ったやデパートのコーナーや食材店も充実してきたと思う。
イタリアのオリーヴオイルだけでなく、スペインのもの(実は
最大の生産地であるが)、その他地中海世界全般、
あるいはより珍しいフランス産のもの(どうも作り方が
一般的なものと違う場合があるらしいが)、地中海世界以外の
もの(例えばチリのもの。コンクールで1位を取ったりする
ハイレベルのものもあるそう)など。

おそらくは、ワインなどと似ていて、こだわる人はとことん
こだわり、そうでない人は、とりあえず「オリーヴオイル」
であればよい、という二極分化がより進んでいくのだろうか。

私自身は、イタリアでの生活で知った、「イタリア人における
オリーヴオイル」の位置づけをベースに、
もっともっとオリーヴオイルの世界を味わいつくしたいと
思っているのだけれど。

そういうわけで、次回は、一般的イタリア人家庭(トスカーナ州
でのオリーヴオイルの利用を書いてみます。