大好きなジュラと。
こんばんは。
本当は、昨日のせるはずの記事だったのですが、飲んだくれて、眠ってしまいました(^_^;)
そんなわけで、今日、投稿。
さて、昨日は、久々にシングルモルトのスコッチウイスキー、Isle of Jura を飲みました。
うちは、むかしから、ウィスキーを飲む家でした。
子どものころは、大人は食後に水割りを飲むものだと思っていたものです(笑)
なので、20代の前半は、本当によく飲んだものでしたが、そのころに出会ったのが、このジュラ。
たしか、景山民夫さんの旅のエッセイに書かれていたと思います。
「幻の〜」といったもので、どうしても飲んでみたい。
けれど、当時は日本ではなかなか手に入らず、イギリスに行った知人に
お土産で買ってきてもらったのが最初だったのかな。
バランタインよりもちょっとクセがあるけれども、芳醇でなんとおいしいこと。
いっぺんで気に入ってしまった私は、それ以来ロンドンでの定番みやげにしていたのですが、
数年前に、駅前の信濃屋で売っていることにきづき、身近なものに。
ちょっと、さびしくもあるのですが・・・。
ところで、上の写真では、パルミジャーノ・レッジャーノと写っていますが、
あわせて食べてみたら、これが、ぜんぜん合わない。
おいしいパルミジャーノなんですよ。24ヶ月以上熟成された。
アミノ酸の白い点々がたくさん出ている・・・。
ところが、一緒にあわせてみると、このパルミジャーノのうまみが消えて、苦くなってしまうのですよ。
イタリア人は、バーボンは好きなくせに、スコッチを馬鹿にする人たちが多かったのは、
このせいか、と思うくらい。
なので、イギリスにはイギリスだわ、と反省し、こんどはその辺で売っているチェダーとあわせてみました。
もちろん工場製。
すると。今度はすごくいい。
ジュラは相変わらずおいしいのですが、その風味の効果で、ただのチェダーだったはずが、深く豊かな味と香りに。
マリアージュってこういうことか、というかんじです。
こんどは、大好きなスティルトンとあわせてみようかな??
チーズのフェーヴ!!
会社帰りに立ち寄った、駅前の富澤商店で、こんなかわいいフェーヴ発見しちゃいました。
チーズたち&チーズやパンの輸送車たち♪♪
よく見ると、チーズひとつひとつに、きちんとチーズの名前も書かれているのです。
一番手前の黄色いお皿のチーズは、プティ・バスク。
二列目の左がロックフォール。青かび部分が妙にかわいい。いちじくも添えられています。
二列目の右がシャヴィニヨル。小さいチーズなので、お皿に三個のっているのがリアルですよね。
三列目はプーリニィ・サン・ピエール。シャヴィニヨルと同じくシェーブル。
四列目の左が、カレ・ド・レスト。名前のとおり、フランス北東部の、アルザス・ロレーヌ地方のチーズです。
四列目の右がトム・ド・サヴォワ。そえられているのはじゃがいもかしら??
そして一番後ろの輸送車たちですが・・・
左はミルクの輸送車。
真ん中はチーズの輸送車。よくみると、エダムとグリュイエール系のチーズがのっています。
そして右がパンの輸送車。荷台にあるのはフランスパンとカンパーニュ。
こんなかわいいフェーヴたちが、ガレット・デ・ロワに入っているなんて、素敵ですよね。
それにしても、ロックフォールやシャヴィニヨルなんかは日本でも知られている部類だけれど、
フランスではカレ・ド・レストやプティ・バスクもそんなに有名なのかしら。
ガレット・デ・ロワで大当たりした子供が、
「うわーい。ぼくのはプティ・バスクだ!!」
などと言うのだとしたら、すごいな、と思うわけですが・・・。
実際のところは、どうなのかな??
ペコリーノが余ったら??
『マリオのイタリア料理』とのめぐりあいに数日前から喜んでいるわけですが、
読んでいるうちに、スパゲッティが食べたくなってしまい、本から一品作ってみました。
「ベーコンとにんにくとペコリーノのスパゲッティ」
ベーコン?と思われる方もいらっしゃることかと思いますが、もちろん、添えられたイタリア語では、
パンチェッタと書かれています。
これが、本当に、美味しい。
イメージとしては、卵抜きのカルボナーラ。
軽いし、いくらでも、いけます。
ひとつだけ、私流のコツがあるとすれば、チーズは二度に分けて入れること。
そうすると、スパゲッティとの馴染みもよいし、風味も抜群です。
ところで、これからが本題なのです。
中世の昔から、パスタにはチーズがつきもの。チーズ好きであれば、食べるたびに、がりがりとすりおろすわけですが、
食べ終わって、「余っちゃった…」と思うとき、ありませんか??
こんな風に。
そんなときにおすすめの、簡単なリチェッタをご紹介しますね!!
材料は、すりおろして余ってしまったペコリーノ。
そこに、好きなだけ、潰すないしは挽いた胡椒を合わせて、パスタの茹で汁で少しずつ、のばして、できあがり。
ラツィオ州、アブルッツォ州あたりによく見られる、チーズペーストです。
ドライフルーツやナッツの入ったパンや、野菜にぴったりですよ!!
お試しあれ♪♪
コテキーノ、コテキーノ!!!
今日は、新年初の、イタリア語のレッスンに行ってきました。
私のイタリア語の師匠は、ファブリツィオ・グラセッリ氏。イタリアに行く前も彼に習っていて、
一年前に再会、それ以来、週に一回通っています。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ファブリツィオはワインの本も出しているほどの大変な食通。
そんなわけで、レッスンでは、大概、「食」についての話題になるのですが、今日のテーマも、もちろん「食」。
それも、「お正月料理」です。
「日本人は、日本の正月は特別だって言うけど、本当にそう思う??」
これが、開口一番のファブリツィオの問い。
「そうは思わない。基本的に同じじゃない??」
これが、私の、答え。
日本人は、神社や初詣、おせち料理にお正月のさまざまな行事を特別なものとして大切に
しているけれども、家族や大切な人たちと集い、特別な食事をする、というのはイタリアだって同じ。
宗教、思想、様式は異なっているかもしれないけれども、根底にながれるメンタリティは一緒だと思うのです。
「ヒロコはイタリアでお正月を過ごしたことはあるの??」
「ええ、2回ある。一度はトリノで、もう一度はフィレンツェで」
トリノはご存知、ピエモンテ州の州都。古いブログにも書いていましたが、イタリア時代、私には
“ドンキローネ氏”というラガッツォがいて、彼の家族とお正月をトリノで過ごしたのでした。
家族といっても、お母さんのアドレアーナ、長兄のダニエーレと妻のナディア、子供のミケリーノ、
ドンキローネ氏と、私。次兄のダヴィデは、楽しくミラノで新年のフェスタ中だったので、
こじんまりと6人で。
それでも、スプマンテ(ドンキローネ氏はオペラ歌手だったので、ミラノスカラ座に敬意を表して、常に
フェッラーリを用意して)を山ほど、女性陣に用意した兄弟お気に入りのブロード入り自家製トルテッローニ、
そして、コテキーノとザンポーネのレンズ豆添え!!
そう、コテキーノとザンポーネ。これこそが、イタリアのお正月の必須メニュー!!
最近になって、日本のリストランテでも年末年始の時期に見かけることもありますが。
どれだけ食べている人がいるのかしら。
ご存知かとは思いますが、一応説明しておくと、
・コテキーノ cotechino は、豚肉の腸詰。お肉だけでなくゼラチン質などいろいろ入っていて太くボリュームがあります。
・ザンポーネ zampone は、豚足にコテキーノと同じ中身をつめたもの。
実際、かなり、こってりとしていて、まちがって一皿など食べると大変なことになるのですが、こういった
家族の食卓では女性であれば数切れつまむだけなので、問題はありません。
「いまは全国的だけど、本来は、エミリア−ロマーニャ、北の文化のものだよね」
ミラノ出身のファブリツィオが言うように、南では数十年前まではあまり食べられていなかったもの。
ドンキローネ一家との食卓でも、彼らが子供のころ(ということは40年近く前)のプーリアでのお正月の話で
もりあがっていましたが(お父さんがプーリア出身だったのです)、コテキーノは出てきませんでした。
朝から女性たちはお正月の料理、ブロード入りパスタ、焼いた肉などなどを作り続け、みんなで昼食、
大人も子供も男性はその後サッカーをして楽しみ、女性は相変わらずブロードを火にかけながら、夕食の用意を。
そして夕食でもご馳走が出て、夜がふける・・・。
「それでも、今のイタリア人にとって、コテキーノはお正月になくてはならないでしょ??」
私は、トリノで過ごした数年後の、フレンツェでのお正月を思い出しました。
そのときは、トリノではクリスマスを過ごして、お正月はフレンツェで。
「マンマのコテキーノはないけれど、どうしてもコテキーノが食べたい」
と騒ぎ出したドンキローネ氏と、1月1日でも開いている、観光客用ではないお店をポルタプラートの先で見つけました。
入ってみれば、イタリア人で満員。しかも全員のお皿がコテキーノ!!
「お店の人、楽だね」と笑ったものです。
ちなみに、このドンキローネ氏、日本でもお正月を過ごしたことがあるのですが、このときもコテキーノ病に。
しかたなく、探した結果、やっと六本木でコテキーノを出す店をみつけました。
日本人のお客は何人かいましたが、コテキーノを頼んだのは私たちだけ。
イタリア料理のお店が増えても、なかなかイタリア文化とまではいかないなぁ、と思いました。
さて、そんな回想は置いておいて。
「今年は、イタリアでもコテキーノの消費が増えているらしいんだよ」
というのが、ファブリツィオの、本日のテーマ。
1月1日の、コリエレ・デッラ・セーラ(ミラノの主要新聞)の記事によれば、景気の悪化が起因してか、
今年はイタリア人の三分の二近くの人たちが、お正月を家、あるいは友人の家のパーティーですごしたとか。
さらに、数年前までは、いわゆるお洒落なデリを買ってきて、楽に楽しもうという風潮であったのに、
今年はメニューも、伝統的な「コテキーノとザンポーネのレンズ豆添え」が主流であるとのこと。
一応、それに、ポレンタをきれいに飾るのが今年流らしいですが・・・。
その結果、今年のお正月、のべにしてイタリア人一人当たりの、スプマンテ消費量は2本(!!)、
コテキーノ1〜2切れ。こうするとピンとこないかもしれませんが、6,000,000キロの消費、と思うと、
なんかすごいでしょ。お正月だけで6000トン・・・。
とはいえ、こうやって伝統的な文化に回帰するのも、よいじゃないですか。
私も、日本人として、おうちパーティー、家族とのつながり、大切にしたいなと思いました。
イタリア料理に思うこと。
こんにちは。
学芸大学でのマッサージのあとの私の決まりごとは、商店街にある古書店を見てまわること。
その主たる目的は、古い料理本を探すことなのですが、今日はとても良い本に出会えました。
『マリオのイタリア料理(3)パスタ・ピッツァ』
(調理指導:マリオ・ベニーニ/調理・文・写真:西川治、草思社、1978年)です。
マリオのイタリア料理〈3〉パスタ、ピッツァ―スパゲッティ、マカロニほか
- 作者: マリオベニーニ,西川治,Mario Venini
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 1998/07/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
(上の写真は1998年に出された新装版の方ですが、表紙は同じです。)
西川治さんといえば、現在も精力的に活動されている、写真家・文筆家・写真家・料理人。
その彼が30代の後半にミラノに滞在した際に、マリオ・ベニーニ氏と出会い生まれたのがこの本。
ギリシアの海運王オナシスにまで料理の腕を愛された、マリオ・ベニーニ氏は、自動車事故により、
失明に近い状態になりつつも、「料理への情熱はおとろえず、身につけた料理のエッセンスをこの本に
たくした」、とカバーでは紹介されています。
実際、1978年出版されたこの6冊のイタリア料理のシリーズは、日本にはじめて体系的にイタリア料理を
紹介した本でもありました。
実は、この本は、神保町ではよく見かけるのですが、実際に手に取ったのは今日がはじめて。
けれど、中身を見て、心から、“Ecco, c'e la vera cucina italiana!!”(ほら、ここに真のイタリア料理がある!!)
と思いました。
1970年代以前に外国に行かれた方々の紹介する外国料理というのは、往々にして、
「自分が学んだものをはじめて日本に紹介するのだ」という意識が強いように思います。
真摯にその国の伝統的料理と調理方法を紹介する、というのでしょうか。
そして、それが、私が古い料理本を好んで探す理由のひとつでもあります。
この本でも、その例にもれず、今もイタリアの家庭で食べられている、普通の、あたりまえの、
伝統的な、真のイタリア料理が伝えられています。
私も、イタリアを中心に生活していた5年間、特別なリストランテにでも行かない限り、家庭でもオステリアでも
あるいは一般的な料理番組や料理雑誌でも、この本と共通のベースとなっているようなイタリア料理を楽しみ、
伝えられてきたのでした。(注 話題が煩雑になるので、この際は「イタリア料理」は存在するのか、という
議論は省きます)
この本は、さまざまなパスタのリチェッタが書かれていますが、そこにいちいち、ふりかけるべきチーズが
書かれています。「パルミジャーノ・レッジャーノ」だとか「ペコリーノ」といった風に。
それでは、この本の中にある、『菜の花入りスパゲッティ』の場合はどうでしょう??
正解は、「チーズなし」です。いや、もちろん、どうしても好きならかけてもよいですが、
かけないのがイタリア人流です。
菜の花のほろりとした苦味や風味を味わうには、シンプルに塩とオイルだけがベストです。
ちなみににんにくは入れますが、胡椒はふりません。
(卑しくもチーズプロフェッショナルなのであれば、そこのところも押さえておかなければ、と思うところ
でもあります)
けれど、最近の日本のイタリア料理を見ていると、どうもそこのところの感覚が違う、あるいは知らないのでは??
という気がしてなりません。
その背景には、イタリア料理そのものの脱伝統という流れと「イタ飯ブーム」による周知があり、
その結合の結果、日本では、決してイタリアではありえないような、イタリア食材を使った奇妙なフュージョン料理
およびその縮小再生産が現在主流になってしまっているような気がします。
もちろん、多くの料理人の方々は、イタリアで勉強された経験があり、真のイタリア料理をご存知なのもわかっている
のですが、レストランのメニューや最近の料理本などを見ると、やはり、むむむ、と思ってしまうことが多いです。
特に、パスタ関係の使い方は、非常に乱暴だなぁ、と。
パスタも、そのソースには何、という決まりごとのあるものですから。
私のいまのイタリア料理の師匠、イタリアの伝統的家庭料理研究家のダニエーラ・オージック先生などは、
「日本のイタリア料理は(「日本の」という部分を省いて)イタリア料理と言ってほしくない!!」
と常に嘆いていらっしゃいますが、同感です。
ただ、受容者の問題も大きいのかな、とも思います。
「イタリア料理」と銘打たなければ、問題はないかもしれませんが。
やはり、私としては、チーズやその他の食材を通して、少しでも「真の」という感覚を皆様に媒介できればなぁ、
と思うわけです。
フェルミエ品川店に行ってきました!!
こんばんは。
今日は、生業で、土曜出勤(しかも夜勤)なので、どんよりした気分。
少しでも、そんな気分を解消し、真夜中の食事を楽しく過ごすために、
いつもよりちょっと早めに家を出て、フェルミエ品川店に行ってみることにしました。
フェルミエ品川店は、JR品川駅の中にある、エキュートというショッピングモールの中にあります。
エキュートは二階建てですが、一階部分はいろいろなグルメショップがあり、さながらデパ地下。
その奥、ブーランジェリーPAULのお隣が、フェルミエ品川店です。
スペースは小さいけれども、品ぞろえは、やはりフェルミエ。
原産地呼称保護のチーズから、お酒などで風味をつけたバリエーションチーズ、
チーズアソート、ドライフルーツなどの付け合せ、小さなラクレットセットまで
売っていて、たいしたものです。
PAULの美味しいパンは隣に売っているし、同じフロアには、ワインショップもあれば
グローサリーもある。
いやはや、これは便利だ、と感心してしまいました。
ちなみに、私は、楽しい夜勤ごはんをめざして、クロタン・ド・シャヴィニヨルと、
クロタンを入れてチンすれば、たちまちとろとろのチーズができるという
「クロタンココット」を会社用に購入。
PAULで生ハムのバゲットサンドも買って、お洒落な食事の時間を過ごしました♪♪
オクタヴィアヌスのチーズ
こんばんは。
昨日は、仲間内の新年会で、夜中まで飲んだり食べたり。
みんな、チーズが大好きなので、余興のひとつとして、
をつくってみることにしました。
古代ローマ帝国といえば、贅沢三昧というイメージがあるかもしれませんが、
古代ローマ研究の最も基本的文献のひとつであるスエトニウス『ローマ皇帝伝』にも書かれているとおり、
初代皇帝のオクタヴィアヌスは質素な生活を好む人物であったようです。
スエトニウスのアウグストゥス(オクタヴィアヌス)伝の中には、彼がチーズや雑魚などで
簡素な食事を済ませていたことが記されています。
それでは、オクタヴィアヌスの好んだチーズとは、どのようなものだったのでしょうか。
『古代ローマの調理ノート』(原典:アピキウス、翻訳:千石玲子、解説:塚田孝雄、小学館)によれば、
以下の如し。
「牛乳が壺のなかで凝固しはじめたら、まだあたたかいうちに、いく片かに切りわける。
ふっとうしたお湯にとおしてから手で押して形をつけるかツゲの木の型のなかでおす。
塩水に入れてかためると、味がよくなる。
リンゴの木か藁で燻煙して色をつける。」
ここに記述されている方法、つまりミルクの凝固→カードカット→加熱→型入れ(圧搾)→加塩(ブライン法)は、
まさに現在でも行われているチーズの作り方そのもので、それも驚きに値するのですが、
いまここで注目しているオクタヴィアヌスの好んだチーズというのは、つまり、
“できたてのチーズを、スモークしたもの”
ということになります。
いたって、シンプル!!
これなら、私たちも、簡単に試してみることができるというわけです。
そこで、今回は、フェタチーズと燻製用のりんごの木片を用意してみました。
フェタチーズはできたてのチーズを塩水に漬けたものなので、「塩水に入れてかためると、味がよくなる」
というプロセスを省略できます。
そして、15分ほど流水で塩抜きしたフェタチーズを、りんごの木片で、スモーク!!
したものが、これです。
琥珀色に色づいたチーズの表面はとろんとして、薫香ただよい、まさに食欲をそそります。
そして、試食。
フェタチーズ故の酸味が苦手な数人を除き、薫りも口どけもおおむね好評。
私自身は、燻製することで、フェタの酸味が際立つなとは思いましたが、
独特の個性的な味わいを気に入りました。
ところで、ここまで読まれて、
「本当にフェタでいいの??」
と思われた方もいらっしゃることかと思います。
つまり、フェタチーズは、羊のチーズなのです。
それに対して、『ローマ皇帝伝』にも『古代ローマの調理ノート』にも、
オクタヴィアヌスが好んだのは「牛乳」のチーズと書かれています。
「だったら牛乳のチーズだったのでは??」
という可能性もありますが、どうも、これもすっきりしない。
何故なら、古代世界では、牛の乳はほとんどチーズに用いられておらず、
羊か山羊の乳を用いるのが主流であったからです。
では、単に「ミルク」に該当するラテン語「lac」が牛乳と翻訳されたのか。
これも研究者の翻訳なので、原典をみないことには間違いとはいえない。
ということで、さっそく、アピキウスもスエトニウスも、ラテン語の原典を
注文しましたので、届き次第、訳してご報告します。スミマセン。
でも、余興でしたので。。。
そして、余興のレベルでは、オクタヴィアヌス風フェタでも、
十分、楽しめることうけあいです。
ぜひ、試してみてくださいね!!
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